はじめての国際学会
英語プレゼンを成功させる
心構えとテクニック
YOUR PRESENTATION IN ENGLISH
英語のプレゼンを成功させる3つの「V」
英語のプレゼンテーションの成功は、「聴衆とつながれた時(英語では"Engagement"と表現されます)」につきます。
そのためにできること、すべきことは何でしょうか?
日本人ドクターが国際学会で発表する際には、あらかじめ準備した原稿を読み上げるか丸暗記することが多いと思います。しかし、準備した原稿を読むよりも、「自分の言葉で話しかける」スタイルの方が聴衆の興味を惹くことができます。いざその場に立ってみると頭が真っ白になることもあるかもしれませんが、チャレンジしてみてください。
そこで第1回目は、英語プレゼンテーションに必要な3つの「V」。これをネイティブのプレゼンテーションのプロから解説いたします。
「英語プレゼンを成功させる」ポイント
- 「正しい英語を上手に話す」よりも「聴き手に何を渡したら喜んでくれるだろうか」を考える = 聞き手目線がプレゼンを成功に導く
- 聴き手のメリットを明確にする
-
プレゼンの3つのVで聴き手を動かすプレゼンの準備をする
- Verbal 言葉、内容、構成
- Vocal 声のトーン、抑揚など
- Visual プレゼンターの表情、姿勢、ジェスチャー、プレゼンスライド
知っておくと便利!【利益相反があるときのスライドでの示し方】
医学会で研究成果を発表する際には、発表スライドに開示すべき利益相反(conflict of interest: COI)の有無について示す必要があります。
そこで、No.2以降の英語プレゼンの実践編に入る前に、この利益相反の英語での表記例をご紹介します。
なお、利益相反の基準については、発表される学会の基準を参照ください。
Disclosures
- Grant/Research Support: ●● Pharma Co. Limit. [企業名をすべて記載]
- Speaker's Bureau: ●● Pharma Co. Limit. [企業名をすべて記載]
- Consultant: ●● Pharma Inc. [企業名をすべて記載]
- Major Shareholder: ●● Pharma Inc. [企業名をすべて記載]
- Other: ●● Pharma Inc. [企業名をすべて記載]
※発表者が以下のいずれかに該当する場合は、それらをすべて列挙し企業名を記載します。
種類 | 内容の説明 |
---|---|
Advisor | 発表内容に関連のある企業・団体の役員・顧問職で報酬を受けている場合 |
Stockholder / capital gain | 発表内容に関連のある企業の株を所有している場合 |
Patent royalties | 発表内容に関連のある企業から特許権使用料を受けている場合 |
Honoraria (lecture fee) | 発表内容に関連のある企業から講演料を受けている場合 |
Honoraria (writing fees) | 発表内容に関連のある企業から原稿料を受けている場合 |
Grant / Research support |
発表内容に関連のある企業・団体から研究費*をもらっている場合 *受託研究費・奨学寄付金、委託経理金(科研費のような公的な研究費については開示不要) |
Scholarship grants | 発表内容に関連のある企業・団体から奨学寄附金を受けている場合 |
Endowed chair | 発表内容に関連のある企業からの寄付講座に所属している場合 |
Other | 発表内容に関連のある企業・団体から、研究とは直接無関係な報酬を受けている場合 |
今回は以上となります。
次回は、「国際学会で初めてのプレゼン!自分らしさを出す構成とメッセージ」をテーマにお届けします。お楽しみにしてください。