はじめての国際学会
英語プレゼンを成功させる
心構えとテクニック
YOUR PRESENTATION IN ENGLISH
国際学会で初めてのプレゼン!聴衆を惹きつけるテクニック
国際学会でのプレゼンテーションは、過度な演出は不要です。でも、聴衆の方を見ずに、ずっと原稿を見続けて話してしまうと、聴衆の関心を惹くことは難しいですよね。
原稿の棒読みは、「単調なリズムの英語で理解しづらい」「メリハリがなくてつまらない」といった印象を持たれる可能性もあります。
だから、声の使い方ひとつ、語尾、発表の姿勢に自信が溢れているか、言いたいことを明確にして伝えているかなどが大切となってきます。
また、スライドでプレゼンしているときの顔の表情や目線、手の動きなどのボディランゲージで、「この発表を通じて伝えたいこと」をうまく表現できているか、聴衆の関心を集められるかが決まります。
第3回目では、国際学会でプレゼンテーションをする際に身に付けておきたい、『発表内容を伝えるための基本的なマインドセットと演出』についてです。これを、ネイティブのプレゼンテーションのプロから解説いたします。
「聴衆をひきつけるテクニック」のポイント
- プレゼンの3つのVのうちの「Vocal」 と「Visual」について。声のトーン、抑揚、表情、姿勢、ジェスチャーのつけ方が大切
- 日本語プレゼン vs. 英語プレゼンの決定的な違い:抑揚なくして伝わらず
- 「目は心の窓」アイコンタクトや手の動きが聴き手の心を開く
こんなに違う!イントネーションのつけ方で、意味が7通りに?
プレゼンテーション動画の中で用いられた、「I didn't say he stole that money」。
この文章は、どの単語に強弱をつけて話すかによって、受け取り手にとっての意味が7通りにも変化します。
動画ではそのうち3つをご紹介しましたが、ここで改めて、聞き手がどんな風に受け取るかをご紹介します。
① "I" にアクセントを置いた場合
「誰か他の人が言ったんじゃないですか?私ではないですよ」という意味になります。
② "didn't" にアクセントを置いた場合
「そんなこと言ってませんよ。(そんな噂があるの?)」という意味になります。
③ "say" にアクセントを置いた場合
「私は言ってませんよ」という意味になります。
彼がひとりの時にお金がなくなったのよ、という可能性があるといった程度で、直接は言っていませんということになります。
④ "he" にアクセントを置いた場合
「(お金は盗まれたけど)彼が犯人だとは言っていません」という意味になります。
⑤ "stole" にアクセントを置いた場合
「彼が盗んだとは言っていません。多分借りただけだと思います。」という意味になります。
⑥ "that" にアクセントを置いた場合
「"あのお金"とは言っていません」という意味になります。
この場合、「お金を盗んだのは彼だけど、あのお金は盗んでないよ」(別のお金のことは知らないけど)となります。
⑦ "money" にアクセントを置いた場合
「お金を盗んだとは言っていませんよ」という意味になります。
この場合、「彼が盗んだのはお金じゃなくて、宝石とかを盗んだ」のような意味合いで使われる場合もあります。
今回は以上となります。
次回は、「研究内容を紹介する時の英語表現アレコレ」をテーマにお届けします。お楽しみにしてください。