作用機序|リリカ
作用機序
リリカは、Ca 2+ チャネルのα 2 δサブユニットに結合して、Ca 2+ の流入を低下させ、興奮性神経伝達物質の放出を抑制することで、鎮痛作用を発揮します。
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①疼痛が起きている状態 1)
カルシウムイオン(Ca 2+ )チャネルから流入したCa 2+ により神経が興奮し、サブスタンスP、グルタミン酸などの神経伝達物質が過剰に放出されています。
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- リリカは
- Ca 2+ チャネルのα 2 δサブユニットへの高い結合親和性により、
- Ca 2+ のシナプス末端への流入を低下させ、
- 興奮性神経伝達物質の過剰放出を抑制することにより、
- 過剰興奮したニューロンを鎮め、
- 鎮痛作用を発揮します 2) 。
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②リリカが鎮痛作用を発揮している状態 1)
リリカはCa 2+ チャネルのα 2 δサブユニットとの結合を介して、カルシウムチャネルの細胞表面での発現量及びCa 2+ の流入を低下させ、神経伝達物質の放出を抑制します。
1)Kavoussi, R.:Eur Neuropsychopharmacol 16(Suppl 2):S128, 2006[L20090910246]
2)Dooley, D. J. et al.:Synapse 45(3):171, 2002[L20090911093]
監修:日本大学 名誉教授 小川 節郎先生