試験の概要およびデザイン
UKGTS 試験の概要およびデザイン
UKGTS
試験の概要およびデザイン
UKGTSは、緑内障における視野障害進行抑制について、プラセボを対照とした無作為化、三重盲検、多施設比較試験です。
試験概要(海外データ)
目的:2年間の観察期間におけるプラセボに対するプロスタグランジン(PG)関連薬による薬物治療の視野障害進行抑制に関する検討
対象:新たに診断された未治療の開放隅角緑内障患者516例
方法:無作為化、三重盲検(主要評価項目判定者も盲検下にて評価)、並行群間、プラセボ対照比較試験。キサラタン点眼液0.005%群またはプラセボ群(いずれも1日1回夕に点眼)に1:1で無作為に割り付けた。観察期間は24ヵ月間とした。
評価項目:【主要評価項目】視野障害進行までの期間、投与24ヵ月後における視野障害が進行した患者の割合
【副次評価項目】ベースラインから投与4ヵ月時点および投与24ヵ月時点(または脱落した時点)の眼圧変化、視野障害進行率(速度)、網膜神経線維層および視神経乳頭の画像評価
解析計画:中止時までのすべての評価可能なデータにより、治療群に無作為に割り付けされたすべての患者の解析を行った。ベースライン後の評価可能なデータがない場合、解析から除外した(眼科手術を施行した患者では、手術前の最終来院日のデータまでで打ち切り、追跡不能例とした)。
主要評価項目の解析として、投与24ヵ月後までの視野障害進行について投与群間のハザード比(プラセボ群に対する視野障害進行の相対リスク)とその95%CIをCox比例ハザードモデルによって算出した。また、カテゴリーで分類される評価では、pearson’s X2またはFisher’s exact testを用いた。有意水準は5%とした。
視野障害進行の評価:データおよび安全性の独立評価委員会を設置し、眼科専門医2名が視野および眼底写真により視野障害の進行について評価。視野評価はHFA24-2 SITA-standardにより行った。
①暫定的視野障害進行の定義: HFA24-2 SITA-standard GPAのパターン偏差マップにおいて、いずれかの眼でベースライン時に比べて、p<0.05の有意な感度低下が3点以上認められ、かつ、連続して実施した視野検査において、同じ部位に感度低下を認めた場合
②視野障害進行確定の定義:暫定的視野障害進行が認められた場合1ヵ月以内に受診し、2回の視野検査において同じ部位に、①と同様の感度低下を認めた場合
注)「暫定的視野障害進行」検査時と「視野障害進行確定」検査時の視野障害部位は、必ずしも一致しなくてよい。
UKGTSでは、来院および検査実施回数・間隔が詳細に設定されています。
試験デザイン:来院時別の検査実施回数(海外データ)
利益相反:本試験はファイザー(現 ヴィアトリス)、UK National Institute for Health Research Biomedical Research
Centreより資金提供を受けた
1)Garway-Heath, DF. et al.: Lancet 385(9975): 1295, 2015
2)Garway-Heath, DF. et al.: Ophthalmology 120(1): 68, 2013
3)Lascaratos, G. et al.: Ophthalmology 120(12): 2540, 2013