隅角検査:原理・種類・検査の実際 隅角所見の分類法


Series1 隅角検査のコツ
隅角検査:原理・種類・検査の実際
隅角所見の分類法
隅角鏡による隅角所見の分類法に、「Shaffer分類」、「Scheie分類」と「Spaeth分類」があります。
「Shaffer分類」は隅角の角度に基づく分類、「Scheie分類」は観察可能な隅角部位に基づく分類、「Spaeth分類」は角度、周辺部虹彩の形態、虹彩根部の付着部位に基づく分類で、中でもよく用いられているのが「Shaffer分類」です。
Shaffer分類
- Grade0:隅角閉塞が生じている(隅角の角度:0度)
- Grade1:隅角閉塞がおそらく起こる(隅角の角度:10度)
- Grade2:隅角閉塞は起こる可能性がある(隅角の角度:20度)
- Grade3~4:隅角閉塞は起こり得ない(隅角の角度:20~45度)
Stamper, RL. et al.: Becker-Shaffer's Diagnosis and Therapy of the Glaucomas 8th edition MOSBY ELSEVIER: 78, 2009 日本緑内障学会 緑内障診療ガイドライン作成委員会: 日本眼科学会雑誌 122(1): 18, 2018 監修: 東京大学医学部 眼科学教室 教授 相原 一 先生
Scheie分類
- Grade 0:開放隅角で隅角のすべての部位が観察できる
- GradeⅠ:毛様体帯の一部が観察できない
- GradeⅡ:毛様体帯が観察できない
- GradeⅢ:線維柱帯の後方半分が観察できない
- GradeⅣ:隅角のすべての部位が観察できない
Scheie, HG.: AMA Arch Ophthalmol 58(4): 510, 1957より作表 日本緑内障学会 緑内障診療ガイドライン作成委員会: 日本眼科学会雑誌 122(1): 18, 2018
Spaeth分類