隅角検査:原理・種類・検査の実際 隅角検査の進め方1


Series1 隅角検査のコツ
隅角検査:原理・種類・検査の実際
隅角検査の進め方① 隅角検査を行う前に:細隙灯顕微鏡によるvan Herick法検査
隅角検査を行う前に、まず細隙灯顕微鏡で光を斜めからあてて前房の深さを調べ、大ざっぱに隅角が広いか狭いかを判断する、van
Herick法という検査を行います。このスクリーニング法に習熟すると狭隅角の見逃しが少なくなります。
細隙灯顕微鏡のスリット光と観察系との角度を60度として、 スリット光を角膜輪部にあて、周辺部前房深度と角膜厚を比較することにより、 隅角の広さを推測する方法です。
van Herick法
van Herick法による隅角開大度・前房深度の推定
- Grade0:角膜と虹彩が接触している。隅角は閉塞している。
- Grade1:前房深度が角膜厚の1/4未満。隅角閉塞を生じやすい。
- Grade2:前房深度が角膜厚の1/4。隅角閉塞を生じる可能性がある。
- Grade3:前房深度が角膜厚の1/4~1/2。隅角閉塞しにくい。
- Grade4:前房深度が角膜厚以上。隅角閉塞を生じない。
Van Herick, W. et al.: Am J Ophthalmol 68(4): 626, 1969より作表 日本緑内障学会 緑内障診療ガイドライン作成委員会: 日本眼科学会雑誌 122(1): 18, 2018